Lecture 36:
クレームとは
Lecture Content
ここからはクレーム対応について学んでいきましょう。
まず最初にクレーム対応に必要なスキルとはどういったものがあるのかを考えていきましょう。
ここでは代表的なものを4つあげています。
まず最初に傾聴スキル。
クレームを言うお客様のお話をしっかりと聞く力です。
そして2つ目が共感スキル。
お客様の思いや気持ち、感情を理解するためのスキルです。
そして3つ目が質問スキル。
お客様のお話をしっかりと受け止め、感情を理解した後、クレームを解決していくために適切な情報を得なければいけません。そのためには、質問をするスキルも必要になります。
そして最後が提案スキル。
お客様のお話を聞いて情報を得たら、解決策を提案する力が必要になります。
この4つがクレーム対応に必要なスキルです。
ただしこの4つ以外にも、言葉遣いや商品そのものの知識、常識やマナー、そしてその場での判断力やお客様の言葉や状況を理解する力、そして時には忍耐力や冷静さが必要になってきます。
ここまでやってきたマナーの中でも、最も難しい高度な内容とも言えますので、是非ご一緒にトレーニングしていきましょう。
それでは、ここからはクレームとはどういうものなのかを考えていきたいと思います。
まずはクレームを言うお客様の気持ち、どんなものだと思いますか?
商品やサービスに不満を持って、それを伝えようとする時のお客様の気持ち。
この時お客様の側にも、クレームを伝えることに対する不安や、そして強さがあるということを覚えておいてください。
例えば自分がクレームを伝えたことによって、その後さらに良くない対応をされて、もっと嫌な気持ちになるんじゃないか、という不安や、またクレームを伝えたことによって、クレーマーとして見られてしまうんじゃないか、という怖さがあるということです。
多くのお客様は、実際にクレームを言いたいなと思っても、行動には起こさないで、自分の胸に留めてしまうことがあります。
そういうお客様をサイレントカスタマーと言います。
つまり不満に思っていても、それを伝えないお客様ということです。
ですから、みなさんのところに届くクレームはほんの一部であると考えた方がいいんです。クレームを言ってくださるお客様というのは、ご自分の不安やそしてクレーマーという風に思われるんじゃないか、という怖さを乗り越えて言ってくださっている存在と受け止めましょう。
つまり言ってくれるだけありがたい存在なんです。
お客様はみなさんに改善をして欲しい、もっと良い対応をきっとしてくれるだろう、と期待をしているからこそクレームを言ってくださっているんだ、という風に考えていきましょう。